「水道施設工事業(26)(水道施設工事)」工事内容の例示と専任の技術者資格要件

水道施設工事業(水道施設工事)は、どのような建設工事をする業種なのか、その工事内容の例示と、専任の技術者や工事現場に配置する技術者の資格について、みていきたいと思います。


水道施設工事業(水道施設工事)の建設工事の内容と区分の考え方


水道施設工事業(水道施設工事)の建設工事の内容は、

 

「上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事」

 

というものです。

 

「取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事」

 

が建設工事の例示とされています。

 

さらに、建設業許可事務ガイドラインに記載されいる建設工事の区分の考え方は次のようになっています。

 

●上下水道に関する施設の建設工事における『土木一式工事』、『管工事』及び『水道施設工事』間の区分の考え方は、公道下等の下水道の配管工事及び下水処理場自体の敷地造成工事が『土木一式工事』であり、家屋その他の施設の敷地内の配管工事及び上水道等の配水小管を設置する工事が『管工事』であり、上水道等の取水、浄水、配水等の施設及び下水処理場内の処理設備を築造、設置する工事が『水道施設工事』である。なお、農業用水道、かんがい用配水施設等の建設工事は『水道施設工事』ではなく『土木一式工事』に該当する。

●し尿処理に関する施設の建設工事における『管工事』、『水道施設工事』及び『清掃施設工事』間の区分の考え方は、規模の大小を問わず浄化槽(合併処理槽を含む。)によりし尿を処理する施設の建設工事が『管工事』に該当し、公共団体が設置するもので下水道により収集された汚水を処理する施設の建設工事が『水道施設工事』に該当し、公共団体が設置するもので汲取方式により収集されたし尿を処理する施設の建設工事が『清掃施設工事』に該当する。

 

27ある専門工事の一つです。


一般建設業の専任の技術者となれる「資格を有する技術者」


ここでは、「資格を有する技術者」についてご紹介します。

 

・1級土木施工管理技士(13)

・2級土木施工管理技士(土木)(14)

・技術士(47):上下水道(「上水道及び工業用水道」を除く)・総合技術監理「上下水道」(上水道及び工業用水道を除く)

・技術士(48):上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理「上下水道-上水道及び工業用水道」

・技術士(53):衛生工学「水質管理」・総合技術監理「衛生工学-水質管理」

・技術士(54):衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理「衛生工学-廃棄物管理」

 

こららの資格を有する者であれば、一般建設業での水道施設工事業(水道施設工事)の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。

 

なお、「資格を有する技術者」以外に「実務経験等を有する技術者」があります。

それは、指定学科を卒業後一定期間以上の実務経験がある技術者(01)、10年以上の実務経験を有する者(02)です。水道施設工事業(水道施設工事)の一般建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。

詳細は、別のブログ記事の”学歴と実務経験(01)or実務経験10年以上(02)で専任技術者となることができます“にてご紹介しています。


特定建設業の専任の技術者となれる「資格を有する技術者」


・1級土木施工管理技士(13)

・技術士(47):上下水道(「上水道及び工業用水道」を除く)・総合技術監理「上下水道」(上水道及び工業用水道を除く)

・技術士(48):上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理「上下水道-上水道及び工業用水道」

・技術士(53):衛生工学「水質管理」・総合技術監理「衛生工学-水質管理」

・技術士(54):衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理「衛生工学-廃棄物管理」

 

これらの資格を有する者であれば、特定建設業での水道施設工事業(水道施設工事)の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。

 

・2級土木施工管理技士(土木)(14)

 

この資格を有する者が、水道施設工事業(水道施設工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。

 

なお、指定学科を卒業後一定期間以上の実務経験がある技術者(01)、10年以上の実務経験を有する者(02)が、水道施設工事業(水道施設工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに2年以上の指導監督的実務経験が必要です。


専任の技術者の「資格を有する技術者」であることを確認(証明)する書類について


有効な資格についての資格者証や免状、合格証の写しの提出が必要です。この書類は、専任の技術者本人が所持しているものと思います。

 

確認(証明)書類は、許可をする都道府県・地方整備局により異なります。

写しを提出し、原本で確認するところもあるようです。事前に確認して下さい。

 

私が常日頃、依頼を受けて、申請書の作成をしたり、申請代理をしています、大阪府知事許可の建設業許可の担当課であります大阪府建築振興課発行の「建設業許可申請の手引き」に基づいて記載しています。

 

なお、どのような確認書類が必要なのかは、許可をするそれぞれの都道府県や国土交通大臣の建設業許可を行うそれぞれの地方整備局により異なっています。大阪府以外の役所に申請する場合は、お近くの行政書士か、担当の役所に事前に確認していただくことをおすすめします。

 

たとえば、大阪府に本店がある国土交通大臣許可の事務を担当しています近畿地方整備局が求める確認(証明)書類や法定書類の記載方法は、大阪府と異なっています。