解体工事業(解体工事)は、どのような建設工事をする業種なのか、その工事内容の例示と、専任の技術者や工事現場に配置する技術者の資格について、みていきたいと思います。
解体工事業(解体工事)の建設工事の内容と区分の考え方
解体工事業(解体工事)の建設工事の内容は、
「工作物の解体を行う工事」
というものです。
「工作物解体工事」
が建設工事の例示とされています。
さらに、建設業許可事務ガイドラインに記載されいる建設工事の区分の考え方は次のようになっています。
●それぞれの専門工事において建設される目的物について、それのみを解体する工事は各専門工事に該当する。総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、それぞれ『土木一式工事』や『建築一式工事』に該当する。
27ある専門工事の一つです。
一般建設業の専任の技術者となれる「資格を有する技術者」
ここでは、「資格を有する技術者」についてご紹介します。
次の資格は、平成28年度以降の合格者と平成27年度までの合格者とで異なります。
・1級土木施工管理技士(13)
・2級土木施工管理技士(土木)(14)
・1級建築施工管理技士(20)
・2級建築施工管理技士(建築)(21)
・2級建築施工管理技士(躯体)(22)
●平成28年度以降の合格者
こららの資格を有する者であれば、解体工事業(解体工事)の一般建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。
●平成27年度までの合格者
こららの資格を有する者が、解体工事業(解体工事)の一般建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、①解体工事に関し1年以上の実務経験or②登録解体工事講習の受講、が必要です。
・技術士(41):建設(「鋼構造及びコンクリート」を除く)・総合技術監理「建設」(鋼構造及びコンクリートを除く)
・技術士(42):建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理「建設-鋼構造及びコンクリート」
これらの資格を有する者が、一般建設業での解体工事業(解体工事)の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、①解体工事に関し1年以上の実務経験or②登録解体工事講習の受講、が必要です。
・技能士のうち1級とび・とび工(57)
・解体工事施工技士(60)
こららの資格を有する者であれば、解体工事業(解体工事)の一般建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。
・技能士のうち2級とび・とび工(57)
この資格を有する者が、一般建設業での解体工事業(解体工事)の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、解体工事に関し3年以上の実務経験が必要です。ただし、平成16年4月1日時点で合格していた者は実務経験1年以上となります。
なお、「資格を有する技術者」以外に「実務経験等を有する技術者」があります。
それは、指定学科を卒業後一定期間以上の実務経験がある技術者(01)、10年以上の実務経験を有する者(02)です。解体工事業(解体工事)の一般建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。
詳細は、別のブログ記事の”学歴と実務経験(01)or実務経験10年以上(02)で専任技術者となることができます“にてご紹介しています。
特定建設業の専任の技術者となれる「資格を有する技術者」
次の資格は、平成28年度以降の合格者と平成27年度までの合格者とで異なります。
・1級土木施工管理技士(13)
・1級建築施工管理技士(20)
●平成28年度以降の合格者
これらの資格を有する者であれば、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になることができます。
●平成27年度までの合格者
こららの資格を有する者が、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、①解体工事に関し1年以上の実務経験or②登録解体工事講習の受講、が必要です。
次の資格は、平成28年度以降の合格者と平成27年度までの合格者とで異なります。
・2級土木施工管理技士(土木)(14)
・2級建築施工管理技士(建築)(21)
・2級建築施工管理技士(躯体)(22)
●平成28年度以降の合格者
これらの資格を有する者が、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
●平成27年度までの合格者
こららの資格を有する者が、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、①解体工事に関し1年以上の実務経験or②登録解体工事講習の受講、が必要です。さらに、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
・技術士(41):建設(「鋼構造及びコンクリート」を除く)・総合技術監理「建設」(鋼構造及びコンクリートを除く)
・技術士(42):建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理「建設-鋼構造及びコンクリート」
これらの資格を有する者が、特定建設業での解体工事業(解体工事)の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、合格後、①解体工事に関し1年以上の実務経験or②登録解体工事講習の受講、が必要です。
・技能士のうち1級とび・とび工(57)
・解体工事施工技士(60)
これらの資格を有する者が、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
・技能士のうち2級とび・とび工(57)
この資格を有する者は、解体工事に関し合格後3年以上の実務経験が必要です。ただし、平成16年4月1日時点で合格していた者は実務経験1年以上となります。そのうえで、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに、2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
なお、指定学科を卒業後一定期間以上の実務経験がある技術者(01)、10年以上の実務経験を有する者(02)が、解体工事業(解体工事)の特定建設業の専任の技術者や工事現場に配置する技術者になるには、さらに2年以上の指導監督的実務経験が必要です。
専任の技術者の「資格を有する技術者」であることを確認(証明)する書類について
有効な資格についての資格者証や免状、合格証の写しの提出が必要です。この書類は、専任の技術者本人が所持しているものと思います。
確認(証明)書類は、許可をする都道府県・地方整備局により異なります。
写しを提出し、原本で確認するところもあるようです。事前に確認して下さい。
私が常日頃、依頼を受けて、申請書の作成をしたり、申請代理をしています、大阪府知事許可の建設業許可の担当課であります大阪府建築振興課発行の「建設業許可申請の手引き」に基づいて記載しています。
なお、どのような確認書類が必要なのかは、許可をするそれぞれの都道府県や国土交通大臣の建設業許可を行うそれぞれの地方整備局により異なっています。大阪府以外の役所に申請する場合は、お近くの行政書士か、担当の役所に事前に確認していただくことをおすすめします。
たとえば、大阪府に本店がある国土交通大臣許可の事務を担当しています近畿地方整備局が求める確認(証明)書類や法定書類の記載方法は、大阪府と異なっています。